「街乗りを楽しむコンセプトの
ミニベロとinter11の相性は最高です」
内装変速機って
ママチャリのイメージですね。
内装変速機は3速~11速(シマノは。)まで
バリエーションのある
用途の広い変速システムです。
内装変速機を付けると
どんな風になるの?
内装変速の
メリット・デメリットは?
そんな疑問を
大阪府堺市のJR阪和線「堺市」駅前の
ミニベロやカスタムが得意な
「自転車処ぽたりんぐぅ」が
詳しくお伝えしていきます。
内装変速機ってなに?

内装変速機と聞くと、
「ママチャリについてるアレね~」
ってなる方も多いですよね。
実は内装変速機の歴史は
非常に古く100年以上前には
実用化されていたそうです。
NITTOのハンドルにもある
「ノースロードバー」は、
イギリスの内装3段変速全盛時代に
流行ったスタイルです。
「ノースロードサイクリングクラブ」
からとったもので、
内装3段にノースロードバーで
走る自転車が大流行したそうです。
脱線しました!!(汗
内装変速機

画像の引用元:ブリヂストンサイクル HP
上の写真(左)のようにギアが
外側にむき出しのものを「外装変速機」。
上の写真(右)のように
ハブの内部に変速構造が収まっているものを
「内装変速機」と言います。
ママチャリに使われるものは
「内装3段変速」が圧倒的に多いです。
中には
「内装5段変速」、
「内装7段変速」、
「内装8段変速」
もあります。
シマノが展開するスポーツ自転車向けの
内装変速システム「アルフィーネ」は
「内装11段変速」も存在しています。
他にも、ローロフやスターメーアーチャーなど
内装変速機を扱うメーカがあります。

画像の引用元:シマノ HP
内装変速機のメリット
内装変速機も一種の機材ですので
万能的なものでなく
向き不向きを見定めて使いましょう。
内装変速機の
一般的なメリットをご紹介!!
・停車時に変速できる
外装変速機でNGなのが
停車時の変速動作です。
内装変速機の大きなメリットは
停車時に変速が可能と言うことです。
例えば信号待ちで軽いギアに入れかえて、
さっそうとスタートしてみたり
なんてことも可能ですね!
・スムーズな変速性能
現在の内装変速機は
自動車のトランスミッション
のような仕組みで、
非常に精密な内部構造を持っています。

画像の引用元:シマノ HP
非常に高精度で作られた工業製品で
安定したトルク伝達と
スムーズな変速性能を実感できます。
・高耐久性
非常に精密活、高強度の部材で
構成された内装変速機は
耐久性も高いです。
シンプルで軽量に作られているけれど、
むき出しで外部の影響を
受けやすい外装変速機に比べ
格段に耐久性が高くなっています。
オイルアップなど
メンテナンスを行ってやれば
非常に長く使い続けることも可能です。
・シンプルにまとまる。
フレームの構造にもよりますが、
トラックエンドや
エキセントリックBBを
採用したモデルでは
シンプルな仕上がりを目指せます。
チェーンのテンションを
ディレイラーに依存しなくて済むため
リアのエンド周辺を
シンプルにまとめることができます。
今回ご紹介する
「キャノンデール フーリガン」も
シンプルなドライブトレインです。
・狙ったギアレンジを再現しやすい。
これはちょっとマニアック
かもしれませんが。
スポーツ系の内装ギアは
それ自体でも300%~400%程度の
(クランク一回転で車輪が何回転するか。)
ギア比の幅を持っています。
これはフロントダブルの
ロードやクロスバイク並みの
ギア比の幅があるということになります。
そのうえフロントのチェーンリングと
リアのスプロケットのギア比を調整することで
自分が欲しいギア比周辺を
的確に再現することが可能です。
コレは次項でも詳しくご説明しますね。
内装変速機のデメリット
では反対に内装変速機の
デメリットはどのようなものが
あるでしょうか?
・重い。
内装変速機は前項の図でも
わかるように内部にみっちりと
ギアが詰め込まれており、
持ちあげるとずっしりと重いです。
重量を気にするような場合は
注意が必要ですね。
・回転抵抗が大きい
これは走りのフィーリングに
けっこ大きくかかわってきます。
内部構造の複雑さは、
回転部品の接触面を増やすことになり
機械抵抗は必然的に大きくなります。
その影響は走行時の
「伸び」
に大きな影響を与えます。
ホイルの慣性力が小さく
伸びを得にくいミニベロで
ロングライド主体の乗り方を
想定されている方は
注意が必要です。
・値段が高い
と言われるのですが、
これは考え方しだいかと。
内装8段変速の場合、
外装8段変速を導入するのと比べれば
正直割高感はあると思います。
但し11段の場合は
シマノでは105以上のグレードです、
トータルでの割高感は特にないと思います。
むしろ、
生産体制の影響による在庫状況の方が
問題になるときが多いかもしれませんね。
▼変速機の本当の役割をご存じですか?

ポタリング系ミニベロとinter11が相性いい理由
街乗りを楽しむ「ポタリング系ミニベロ」と
ALFINEは相性が抜群。
特にinter11はある意味理想的なコンポ。
その理由をご紹介します。
ストップアンドゴーに完璧に対応!!
内装変速機の最大のメリットは
「停車中の変速が可能」
であることです。
この性能を最大限に活かして
ポタリングをさらに楽しむことができます。
信号待ちや曲がり角が多い
街中のシチュエーションでは、
とっさに停車することも多いですね。
事前にギアを戻せていれば
いいですけど、
そうもいかない場合も多いです。
inter11ならかなりの重いギアを
踏んでいたあとでも、
好みのローギアまで
停車したまま、
一瞬でシフトダウンが可能です。
ワイドなギアレシオでシンプルな車両カスタムが可能
最近多い
「シングルスピード」
の自転車。
最大の弱点は変速機がない事。
シンプルさを取るか
機能性を取るか
悩ましい問題ですねぇ。
ALFINE inter11を
カスタムして導入してやると
フロントダブルの自転車並みの
ギア比の選択肢を
シングルスピードの
シンプルなフレームに搭載可能です。

フロントダブルでリアは外装変速機が
ついた自転車についての解説です。
ミニベロやクロスバイクにも
応用できるようにギア比を
タイヤの回転数で表現しています。
(ペダル一回転で、車輪は何回転するか)
一番重いギアの組み合わせ
(アウタートップ)で
およそ4.54回転/ペダル一回転
一番軽いギアの組み合わせ
(インナーロー)で
およそ1.12回転/ペダル一回転
となります。
続いて、
内装11段変速 inter11 ALFINE
の場合。

フロントダブルの自転車と同じ
ギアレシオを獲得しようと思うと
上の図のような感じになります。
フロントチェーンリング 44T
x リアスプロケット 20T
の組み合わせに対して、
内装11段ハブの最小ギア比から、
最大ギア比までの関係を示した図です。
シンプルなスタイルは極力残したまま、
フロントダブルのスポーツバイク並みの
走破性が実現できることになります。
フロントチェーンリングの極端な大径化は不要
ミニベロはタイヤが小さいゆえ
小径車と言われることもあります。
タイヤの小ささ故、
クロスバイクやロードバイクなどと
同じギア比の設定をしてしまうと
スピードが出ない
という問題があります。
ネットなどを検索していると
極端に大きなチェーンリングを
搭載したミニベロを見かけるかもしれません。
フロントを大径化してギア比を獲得するため、
あんな極端なチェーンリングを
選択する必要があるわけです。
inter11 ALFINE のワイドレンジのギア比を
活用すると
もっとシンプルにミニベロの高速化も可能です。

上の図では
フロントチェーンリング 50T
x リアスプロケット 16T
と言う標準的な構成で、
トップのギア比は
6.71回転/ペダル1回転
の高回転を可能にしています。
標準的なギア比で
これだけのアドバンテージが
獲得できるということは、
高価なハイギアのチェーンリングを
購入しなくても標準品の流用など
コストダウンが可能になります。
勿論、
ハイギアのチェーンリングと
組み合わせれば
もっと高い回転数も実現できますが、
ペダルの回転数は上がらず
効率の悪い乗り方になってしまいます。
自転車の乗りやすさは
スペックだけで決めるものではないのです。
肝心の「あなた自身」がペダルを回しやすい
現実的なギア比が求められること
も忘れないでくださいね。
何ごとも過ぎたるは及ばざるがごとしです。
内装ハブらしからぬ「回転性能」
inter11のアルフィーネのハブは
内装ハブの中では突出した
回転性能を実現しています。
ハイエンドのロード用ハブや
外装変速用のハブの回転性能と
比べると酷になりますが。。。
内装11段変速の
メリットを享受しつつ、
あれだけの回転性能を実現している
となるとポタリング派には
非常にありがたいですね!
実は重量も内装8段の
inter8 ALFINE 並みに
抑えられているのです。
▼ギア比とかかわりの深いケイデンスのお話


キャノンデール「フーリガン」内装11速 ポタリングスペシャル
今回はキャノンデールの名車
「フーリガン」
をカスタムさせていただきました。

キャノンデールのフーリガンを内装11段化とブルホーンハンドル化。ぽたりんぐぅの店の前にて。
しばらく乗っていなかった車両ですが、
今回再び自転車を乗り始めたいとのご希望で
レストアと気になるところを改善するカスタムを
ご依頼いただきました。

キャノンデール「フーリガン」を内装11段化&ブルホーンハンドル化
全体的にうまくまとまっている
フーリガンですが、
スピード感は正直いまいちと
感じられる方が多いです。
変速機も内装3段変速で
適切なギア比が選びづらい
という声もご相談で多いですね。
そのあたりをケアしながら、
街乗りを楽しめる気軽さもあわさった
カスタムを目指します。

シマノの内装11段変速機「アルフィーネ」をフーリガンに装着
間隔が飛び過ぎてちょうどいいギアが
探しにくい内装3段変速から、
シマノ「アルフィーネ」の11段変速へ。
今回の記事でも説明してきた通り、
非常に使い勝手の良いコンポです。
ディスクローターがセットできる仕様で、
最近のディスク化の波にもばっちり対応可能!

ミニベロタイヤの定番シュワルベの「ビッグアップル」クッション性、伸び両立できる選択です。
最初は451へのインチアップも
お考えだったオーナーさん。
リムやタイヤの選択肢が減ることと、
カスタム費用のコストパフォーマンスが
悪くなることをお伝えし、方針転換。
シュワルベの「ビッグアップル」を
採用していただきました。
タイヤ外周を大きくする効果と、
エアボリュームによる
クッション性のアップで
相乗効果になりますね。
▼ミニベロのホイルの特性を知ろう!


Φ22.2のブルホーンハンドルバーを採用。シフターはシマノのラピッドファイア型シフター。
今回はギザプロダクツの
22.2Φのブルホーンバーを採用し
シフターを流用できるように。
シマノ互換のサードパーティー製
STIレバーなどもありますが、
今回はこのスタイルです。
限られた予算の中で
最大限にオーナーさんのイメージを
実現するために
「優先順位」
を整理することが大切です。
▼シンプルなブルホーンカスタムいろいろ





ワイヤー引きと油圧のハイブリッドブレーキキャリパー。juintech製。カラーもイメージをまとめてレッドアルマイト。
ブレーキキャリパーは
「Juin Tech」をチョイス。
ワイヤー式のブレーキレバーで、
油圧式のブレーキキャリパーが仕様可能。
油圧ディスクは性能的に安定感があって
便利ですがブレーキレバーなど
選択肢も少ないので
ワイヤーとハイドロ―リックの
良いところどりのこのキャリパーは
とても重宝しますね。
カラーバリエーションが多いのも
ありがたいところです!!

BBシェルが偏芯しているエキセントリックBBのおかげでチェーン案割が非常にシンプルに。
フーリガンは偏芯させてあるBBシェルを持つ
エキセントリックBBタイプで、
逆爪タイプのフレームでも
チェーンテンション調整が可能で
シンプルなドライブトレインに仕上がります。
スピード感、操作性、クッション性、デザイン性、
いろんなものが上手いこと
バランスできたと思います!
自分で褒めときます!!
街を走ることが何倍も楽しくなる
自転車カスタムになりましたね!
▼街乗り系ミニベロの記事もあります




まとめ。ポタリングバイクと割り切るなら「最適解」
自転車には様々な用途があり、
目的があり、
その対応策も様々です。
人それぞれの遊び方にあった
カスタムを提案させていただくのが
ショップの仕事だと思います。
今回はオーナーさんのイメージが
明確でしたのでご提案も
ドンピシャリとはまった気がします。
勿論、
内装8段変速でもいいし、
人によっては内装5段変速の方がいい
場合だって考えられます。
パーツの性格やオーナーさんのイメージ、
予算など見極めて効果を最大化できる
提案が大切になりますね!
最後までお読みいただき
誠にありがとうございました。
内装変速機やブルホーンハンドル、
ポタリングが楽しくなる自転車の
お問い合わせお待ちしております!
ブログ記事の
シェア、ブログのフォローも
お願いします!!
励みになります!
コメント