Tyrell FSX オーバーホールで性能復活と「慣性ホイール」

街乗りにもちょっとした遠出にも
使いやすいコンパクトな「ミニベロ」。

その中でもTyrell FSXは、
軽量かつ高剛性なアルミフレームと
美しい設計で、ミニベロの最高峰として、
多くのファンを魅了しています。

けれど、どんなに優れたバイクでも、
長く使えば整備が必要になってきます。
またミニベロ特有の

「走行性能の限界」

に直面することもあるでしょう。

今回は、
以前当店「ぽたりんぐぅ」で販売した
Tyrell FSXのオーバーホールを実施しました。
その整備によって回復した
快適な乗り味をレポートするとともに、

もう一つの提案
ミニベロの走行性能を拡張する“慣性ホイール”
についてもご紹介します。

オーバーホールの目的と整備内容

オーバーホール前のTyrell FSX。数々のロングライドを経て、消耗が進んだ状態。

オーバーホール前のTyrell FSX。数々のロングライドを経て、消耗が進んだ状態。

今回の車体は長年使い込まれており、
シフターやブレーキのフィーリング、
ベアリングの動きなどに
経年劣化が見られました。

外観はまだまだ美しいものの、
内部のコンディションは
徐々に本来の性能から離れつつあります。

そういった場合、
「部分的な調整」ではなく、
思い切ってオーバーホールをすることで
全体のリフレッシュを図るのが理想的です。

完全なオーバーホールと行かなくても、
簡易的なものでもかなり効果がみられます。

今回実施した整備内容は以下の通り:

  • シフトワイヤー・ブレーキワイヤー交換

  • チェーン・スプロケット洗浄

  • ボトムブラケットのグリスアップ

  • ヘッドパーツの点検と調整

  • ホイールの振れ取り・グリスアップ

  • ブレーキパッドの摩耗チェックと交換

  • 外観清掃とフレームコーティング

 

これらを通じて、自転車全体が

新品時の動きに限りなく近づく

仕上がりとなりました。

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オーバーホール後の変化:走りが「なめらかに復活!」

整備後、まず感じられるのは

「動きのなめらかさ」です。

オーバーホール後のTyrell FSX全体像。ブルーのフレームが美しいミニベロ

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ペダルを踏んだときの軽さ、
シフターの正確さ、
そして何より、
バイク全体の反応性が
一段上がったように感じられます。

特に注目したいのは、
ボトムブラケットとホイールベアリングの
整備効果です。

どちらも回転系の要であり、
ここがスムーズになると、

脚力を無駄なく推進力に変えることができます。

また、ワイヤー類の交換により、
ブレーキや変速のストレスも激減。

アウター内のコーティングや
ケーブルのコーティングもわすれずに!

バーテープは思い切って明るい色に!
イメージチェンジもモチベアップに効果的!

整備前と比べて操作の“リズム”が整い、
走行中の集中力も保ちやすくなりますね!

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ミニベロ特有の弱点:「慣性力」の問題

ここで話題を変えて
ミニベロ全体に共通する構造的な課題
について触れておきましょう。

それは

「ホイール径が小さいことによる慣性力の低さ」

です。

簡単に言えば、ミニベロは走り出しは軽快でも

スピードを維持するのが難しい

ペダルを止めるとすぐに
減速してしまう傾向があります。

これは、
ホイールの慣性モーメントが小さいため、
走行中のエネルギー保持力が
弱いことが原因です。

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解決策:ぽたりんぐぅオリジナル「慣性ホイール」

この弱点を補うために、
当店が独自に設計・提案しているのが、

慣性力を高めたミニベロ用ホイール

です。

ぽたりんぐぅオリジナルの慣性ホイール。ディープリム設計とSchwalbeタイヤを装着

ぽたりんぐぅオリジナルの慣性ホイール。ディープリム設計とSchwalbeタイヤを装着

ホイールは軽ければ良いというわけではなく、
「どこに重さを持たせるか」が重要です。

私たちが設計したホイールは、

外周部に適度な重量を持たせること、

回転性能の良いハブを採用することで、

慣性モーメントによる効果を意図的に高めています。

さらに、ディープリム設計を採用し、
空気抵抗にも配慮しています。

タイヤにはSchwalbe
「シュワルベワン 451」を装着することで、
転がり抵抗と耐久性のバランスを最適化しました。

これにより、ペダルを止めても失速しにくく、
平地での巡航性能が格段に向上します。

▼詳しくは、以下の記事でも紹介しています

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今回のTyrell FSXでは、

「オーバーホールによる性能の復活」

「ホイール換装による性能の拡張」

おこなっています。

それぞれ独立したアプローチでありながら、
組み合わせれば
非常に強力な相乗効果
を生み出します。

整備によって本来の性能を取り戻し、
パーツで新たな性能を加える。

この2つの視点があれば、

「走行性能」+「輪行性能」の相乗効果で

“遊びの幅”を大きく広げることができるのです。

おわりに:ミニベロを「育てる」楽しみ

ミニベロは小さいながらも、
奥の深い乗り物です。

ただ乗るだけではなく、
手を加えることで
あなただけの一台へと
進化していきます。

定期的なオーバーホールは、
そのベースを保つための“土台作り”。

そして、
ホイールのようなカスタムパーツは、
“個性”と“性能”のスパイス。

整備やカスタムを通じて、
自転車の持つポテンシャルと
新しい可能性を引き出してみては
いかがでしょうか?

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最新のカスタム事例を紹介中!

 

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